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カスタム記録

中古サンダーマックスを自力セットアップ|VIN書換え・燃料ポンプロック解除方法

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車体購入時、サンダーマックスが壊れていた経験があることから中古のサンダーマックスを買うことはかなり不安でした。でもFP4には限界があることを痛感したのでチャレンジしました。

英語のソフトウェア、ベースマップの不正確さ、壊れやすいetc…

調べれば調べるほど「ショップに頼むのが正解」という情報しか出てこないので、サンダーマックスを自分でセットアップできるとは思っていませんでした。

でも結果的に、自力でセットアップできた。かなり苦戦したのでそれらもすべて記録に残しておきます。

なぜ新品ではなくアップガレージで中古を選んだか

サンダーマックスの新品価格は20万円前後。安くない買い物です。

僕が買ったのはアップガレージの中古バイクパーツオンラインショップで、価格は1.6万円(ワイドバンドO2センサー込み)。新品の8%くらいで手に入った。

近くの店舗に在庫がなくても全国の店舗の在庫から探せるのが、アップガレージオンラインのいちばんよかったところです。メルカリやヤフオクよりも安く出品されていることがあるので気になっている方は覗いてみてください。

ハーレーパーツは少ないけど、たまに掘り出し物もあったり…

サンダーマックスはFP4などと違って、VINコード(車体番号)の書き換えができる仕様です。だから前のオーナーの車体に紐付いた中古品でも価値があります。

ただし、ハーレーのコンピューター類は基本的に返品交換不可で売られていることが多いです。以前の記事でも書いたが、コンピューター系は二次流通を防ぐために一度取り付けたら終わりという設計の物が多い印象。1.6万円とはいえ、壊れている可能性もあった。1.6万で使えればラッキーくらいのギャンブル感覚でした。

遠い店舗の在庫だったので事前にわかっていたことと分からなかったこと(ギャンブル)について以下にまとめました。店舗購入だったらもう少し詳しく聞けるかもしれません。

購入前に確認できたこと(外観でわかる範囲)

  • 本体外装の破損の有無
  • 本体の型番(本体ラベル表記)
  • 付属品(ワイドバンドO2センサー・接続ケーブル類)が揃っているか

確認できなかったこと(接続するまでわからないこと)

  • 内部の電子部品の破損有無
  • 同梱O2センサーの劣化度

僕の場合は付属品が揃っていて、外観もわりときれいでした。それと個人ではなくショップという信頼があったため、賭けてみる価値はあると判断しました。


英語ソフトウェア(TMax II Tuner / SmartLink)のインストール手順

サンダーマックスのソフトは「TMax II Tuner」または「SmartLink」という英語ソフトだ。

最初に起動すると英語でメッセージが出てくる。内容は「トラブルが起きたら公式のここを見ろ」という注意書きで、OKを押せば進めます。(実際の写真は後日追加予定)

インストール手順

  1. サンダーマックス公式サイトから最新版ソフトウェアをダウンロード
  2. インストーラーを起動して OK・YES・NEXT を押し続ける
  3. USBドライバーのインストールを求められたら同様に許可
  4. インストール完了後にPCを再起動

英語が読めなくても、いまはスマホのカメラ翻訳で画面を映せばリアルタイムで日本語化できるので心配な人は全部翻訳しながら進めましょう。翻訳アプリが無料で使える時代なら、英語ソフトウェアの壁は思ったより低かったです


VIN書き換えの方法

中古のサンダーマックスを自分の車体に接続すると、当然ながら前オーナーの車体番号(VIN)に紐付けされた状態になっている。

この状態でキーONにすると、メーターにVINERRと表示されます。

VINERRが出ているときは燃料ポンプがロックされた状態になっている。キーONにすると、いつもの「ウィーン」ではなく明らかにロックされた異音が鳴る。これは仕様なので故障ではないです。
エンジンはこの状態ではかからないので始動しないようにしましょう。

書き換え自体の操作は難しくないです。


燃料ポンプロックで焦った話

ここが一番手こずった所です。正直壊れているのかと思いました。でも結果的には無事使えました。

VINを自分の車体番号に書き換えて、キーONにする。本来ならこれで「ウィーン」と通常の燃料ポンプ音に戻るはずだった。

でも、僕の場合は何度キーONにしても燃料ポンプロックが解除されなかった。

メーターには走行距離が表示されている。サンダーマックス本体は明らかに僕のVINを認識している。なのに燃料ポンプだけはロックがかかったままだ。

この動画のような状態でした↓

いくら調べても同じような事例はネット上には見当たらず、海外サイトも翻訳しながら調べたけど解決方法は見つかりませんでした。

試したこと↓

  • バッテリーを満充電にしてリトライ → 変化なし
  • VINを一度購入時の状態(前オーナーの車体番号)に戻して、再度書き換え → 変化なし
  • 純正ECMに戻して燃料ポンプ動作確認 → 純正だと正常に動く
  • 純正ECMから再度サンダーマックスに付け替え → やはりロック

Geminiのディープリサーチでも、この症状の解決策は出てきませんでした。

週末にサンダーマックスを取り外す前提で、バッテリーを外して放置していました。

ところが――

外す前に最後に試したところ、結果的にうまくいきました!
実際の手順です↓

  1. バッテリーを外して丸2日ほど完全放電させる
  2. 純正ECMを取り付けてキーON、燃料ポンプが正常に動くことを確認
  3. キーOFFにして、VINを書き換えたサンダーマックスを取り付け直す
  4. キーONにすると燃料ポンプが正常動作 → エンジン始動成功

これは僕のカスタム遍歴の中で過去一番嬉しかった瞬間かもしれません。

おそらく、燃料ポンプのロック状態を何度もキーON/OFFで繰り返したことで、純正に戻してもどこかに電気的なエラーが残っていたのだと考えられます。いったん完全放電させてリセットするのが効いたんじゃないか、というのが僕の仮説です。

ちなみに、車体購入時の壊れていたサンダーマックスはパソコンに接続すらできませんでした。なので、パソコン接続後VINの書き換え、キーONにて走行距離が表示されればサンダーマックスは機能している可能性が高いです。

注意
燃料ポンプがロックされた状態でエンジンを無理に始動させようとするのは絶対にやめましょう。セルを回し続けても燃料は噴射されないし、バッテリーとセルモーターを傷めるだけです。


ベースマップの選び方(TBC・TBW、ACRを正しく理解する)

ここでも、FP4とはベースマップの選び方が違い、難しい上になぜか2013年モデルは記載がなかったので、苦労しました。

僕の2013年式FXDB(TC96エンジン)にぴったり一致するベースマップは、サンダーマックス公式のマップ集には存在しませんでした。
だから「近い条件のマップを選ぶ」必要があります。

選ぶ前に、最低限知っておいたほうがいいと感じた用語がいくつかあります。

TBCとTBWの違い

  • TBC(Throttle By Cable):スロットルワイヤー(物理ケーブル)でスロットルバルブを直接動かす方式
  • TBW(Throttle By Wire):電子スロットル。グリップの開度をセンサーで読み取り、電子制御でバルブを動かす方式

ACRについて

ACR(Automatic Compression Release)は、エンジン始動時にシリンダー内の圧縮圧を一時的に逃がす機構です。大排気量のモデルに標準装備されています。

ベースマップを選ぶときは、自分のエンジンがACR装備かどうかも見ておきましょう。
ちなみに、FXDB TC96はACRはありません。

書き換え後のキーON/OFFを忘れない

ベースマップを書き込んだあとや、オートチューンを読み込んだ時などのパソコンに接続したあとは、以下の「儀式」とよばれる工程を必ずやりましょう。FP4と違い、画面などに時間が表示される訳ではないのでストップウォッチを使用しましょう。

儀式の手順

  1. キルスイッチをRUNにする
  2. イグニッションONにして30秒
  3. イグニッションOFFにして30秒
  4. 上記を繰り返す(各3回ずつ)

これはバッテリーを取り外した時にもおこなってください。

これをやり忘れるとエンジンがかかりません。実際に書き換え後のキーON/OFFを忘れて始動しようとしたことがあります。
最初は儀式を単純にやり直しただけではうまくいかなかったので、もう一度PCと接続してマップを読み込み直すところからやり直すと正常に動きました。

間違えてセルを回した場合は、PC接続からやり直したほうが無難です。

「自分の車体と完全一致するマップがないとつかえない」というのは間違いです。
同じエンジン(TC96)・同じスロットル方式(TBC)・近いマフラーとエアクリーナー構成の3点が揃っていれば、走行に支障の出るレベルのズレは起きにくいです。
残りはオートチューン機能が走りながら調整してくれるので問題ありません。


セットアップ完了後に走って感じた変化

FP4で1万キロ走った直後にサンダーマックスへ乗り換えました。エンジンをかけた瞬間に違いを感じました。

排気音そのものが全然違いました。

これまでは少し高めの音でしたが、それが太くて低い、歯切れのいい音に変わりました。アイドリング音を聞いているだけで気分が違いました。

FP4との一番の差は低速トルクの違いでした。

FP4も決して悪いインジェクションコントローラーではありません。スマホで完結する設定の手軽さは、いまでも初心者には十分だと思います。

ただ、抜けのいいマフラー(僕の場合はTBR Comp-S)を使っているとFP4の制御だと若干物足りなかったのが正直なところです。サンダーマックスワイドバンドO2センサーは、より広い空燃比範囲をリアルタイムで補正してくれます。アクセルを開けたときの反応が、別物のバイクと言っていいほど鋭くなりました。

体感した変化を並べると――

  • アフターファイヤー(パンッと鳴るやつ)がほぼ消えた
  • 低速域でアクセルを開けたときのギクシャクが消えた
  • コーナー出口でアクセルを開けたときのリア立ち上がりが良くなった

サンダーマックスはショップに頼まないとダメ」という情報がネット上に多い。でも、時間をかければ自力でできました。詰まったポイントさえ事前に知っていたら案外スムーズにできるかもしれません。


まとめ:中古サンダーマックス自力セットアップの3つの壁

中古サンダーマックスを自力でセットアップするときに詰まるポイントは、整理すると3つだけだ。

  1. VINロック解除 ― 書き換え可能な仕様だが、英語UIに戸惑う人が多い
  2. 燃料ポンプロックの解除 ― 詰まったら丸2日完全放電→純正ECMで正常確認→付け替え
  3. ベースマップの選択 ― TBC/TBW・エンジン排気量・マフラー構成の3点を合わせる

この3つさえ事前に頭に入れておけば、英語ソフトウェアの壁はあるとしても、自力でセットアップできます。

僕の場合は1.6万円の初期投資で、本来のツインカムの走りが手に入りました。FP4からサンダーマックスへの乗り換えは大正解だった。倹約カスタムの中でも、費用対効果という意味では過去一の買い物だったかもしれません。

ショップに頼めば確実だしラクだ。でも「自分で触ってみたい」というオーナーには、中古サンダーマックスの自力セットアップは十分に現実的な選択肢だと思う。

FP4の記事はこちらから

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